猫の動物虐待を見つけたときの通報方法【通報するべき4つのケースとは?】
動物虐待が増加傾向にあるというニュースが報じられました。
野良猫や外飼いの猫が標的にされることが多く、なかには保護猫を狙う里親詐欺犯もいます。
動物虐待は犯罪です。あなたの通報で救える命があるかもしれません。
猫に限らず、動物虐待を見つけたときに知っておきたい「通報先」と「通報方法」をケース別にまとめました。
目次
動物虐待の実状
動物虐待は年々増加傾向にあり、2019年の動物虐待の摘発件数は105件で過去最多となりました。
特に猫に対する動物虐待が多く、野良猫や地域猫などの外で暮らす猫、外飼いの猫が標的にされています。
最近では、動物虐待の様子を動画撮影してSNSにアップするなど、悪質さも増しています。どうやって動物たちを虐待から守ればいいのでしょうか。
動物虐待とは
動物虐待の定義については、環境省ホームページに詳しく記載されています。
正当な理由なく動物を殺したり傷つけたりする積極的な行為だけでなく、必要な世話を怠ったりケガや病気の治療をせずに放置したり、充分な餌や水を与えないなど、いわゆるネグレクトと呼ばれる行為も含まれます。
(引用元:環境省ホームページ)
動物への加害行為だけでなく、必要なお世話をしないネグレクトも虐待です。
動物虐待に関する法律
動物虐待は犯罪です。動物愛護法(動物の愛護及び管理に関する法律)という法律で、虐待に対する罰則を定めています。動物虐待に対する罰則は一般家庭にも、動物取扱業者にも適用されます。
2020年施行の「改正動物愛護法改正」では、動物虐待に対する罰則がさらに強化されます。
動物殺傷罪は「2年以下の懲役または200万円以下の罰金」から「5年以下の懲役または500万円以下の罰金」、動物虐待罪と動物遺棄罪は「100万円以下の罰金」から「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」に引き上げられます。
ケース1・不適切な飼育をしている
暴力などの目に見える虐待だけでなく、必要なお世話をしない、多頭飼育崩壊、医療を受けさせない、不衛生な環境で飼育することも「虐待」です。
一般家庭やペットショップ、動物園などでひどい扱いをされている動物を見つけたら保健所や動物愛護センター、各自治体の動物愛護担当窓口や衛生課へ通報しましょう。
【自治体の機関へ通報しましょう】
・栄養不良で骨が浮き出るほど痩せている
・長毛種の犬猫が手入れをされず毛玉に覆われている
・糞尿の悪臭がする
・狭いケージに閉じ込められている
・動物を過密に飼育している
・繰り返し繁殖させられている
【通報先】
以下のリストを参照し、お住まいの地域の機関へ通報するようにしましょう。
一般社団法人 日本動物保護センターが提供している「エリア別・全国の動物虐待通報先」がわかりやすいです。
環境省ホームページでも各自治体の衛生課や保健所・動物愛護センター窓口を調べることができます。
ケース2・動物への暴力・いたずらを見た
近所で虐待している家がある、虐待をしている人を見たという場合、迷わず警察へ通報しましょう。
通報があれば、警察署員は必ず現場を確認しなければならないので、虐待が放置されることはありません。その場で飼育状況改善の勧告または命令が行われます。
それでも改善されなければ、罰則が与えられます。
【警察に通報しましょう】
・殴る、蹴るの暴行を与える
・刃物で傷をつけている
・意図的にやけどをさせている
・しつけ、訓練と称した暴力
【通報先】
動物虐待も110番通報できます。もしくは最寄りの交番、警察署の生活安全課へ通報しましょう。通報の際は、虐待のあった場所(住所)、日時、虐待を受けている動物の種類、虐待の内容もしっかり伝えます。
大阪・兵庫のアニマルポリス
アメリカではペットを守る専門機関「アニマルポリス」が活躍していますが、日本ではまだまだ導入されていません。
現在のところ、兵庫県警に動物虐待に関する相談や通報専用の「アニマルポリス・ホットライン」が常設されています。また、大阪市動物管理センターに「おおさかアニマルポリス♯7122」が設置されています。
ケース3・ネットで虐待の写真や動画の投稿を見つけた
TwitterやYouTubeなどのインターネット上で動物虐待を見つけた場合は、サイバーポリス、もしくはインターネット・ホットラインセンター(IHC)へ通報しましょう。
インターネットは匿名性が高く、不特定多数の人に情報が拡散してしまうという特徴があります。制裁のつもりで動物虐待の投稿を拡散したり、コメントしたりすると、動物虐待犯の衝動をエスカレートさせてしまいます。速やかにプロにまかせるようにしましょう。
【サイバーポリス・IHCに通報しましょう】
・動物を傷つける動画
・動物にアルコールを飲ませる動画
・虐待まがいの訓練動画
・動物虐待を自慢する掲示板
【通報先】
ケース4・里親詐欺
「里親詐欺」とは、里親を探している保護主や飼い主から虐待目的で猫をだまし取ることをいいます。
猫への暴力だけでなく、動物実験や毛皮転売が目的の場合もあります。なかには異常なアニマルホーダー(動物コレクター)もいるので、譲渡の際には注意が必要です。
里親詐欺犯は模範的な里親を装っていることが多いので、怪しいと思っても確信が持てることは少ないです。
里親詐欺犯かも?と思ったら、猫の保護団体、里親募集サイト運営者に連絡し、警察、保健所や動物愛護センター、サイバーポリス、インターネット・ホットラインセンターなどへ通報するようにしましょう。
【里親詐欺犯の特徴】
・譲渡を急いでいる人を狙う
・自宅への訪問を拒否する
・複数匹を引き取ろうとする
・譲渡したとたんに連絡が取れない
・過去に里親になった猫が見当たらない
動物虐待を通報するときに注意すること
動物の命にかかわるような虐待を発見したら、ただちに警察に通報しましょう。動物の命が奪われてからでは遅いのです。
多頭飼育崩壊やネグレクトも見逃せません。警察も、自治体の衛生課や保健所・動物愛護センターも、通報を無視することはありません。勇気を持って、通報してください。
通報はもちろん匿名で行えます。通報者が誰なのか、相手方に伝えることもありません。通報の際に「匿名で情報提供したい」と念を押すようにすると安心です。
動物虐待犯は暴力的で危険な思想を持っているかもしれません。決してひとりで乗り込むようなことはせず、警察や行政機関に通報するようにしてください。
まとめ
動物虐待が増加傾向にある背景には「通報」が増えていることもあげられるそうです。
動物虐待は犯罪です。2020年6月からは罰則も強化されます。不幸な動物をなくすためにも、動物虐待をみかけたら通報しましょう。
【動物虐待の通報先まとめ】
・警察(110番通報、最寄りの交番、警察署の生活安全課)
・サイバーポリス(都道府県警察本部のサイバー犯罪相談窓口等一覧)
・行政機関(エリア別・全国の動物虐待通報先・動物愛護管理行政担当組織)
・インターネット・ホットラインセンター
というわけで、今回は「猫の動物虐待を見つけたときの通報方法【虐待のケース別に解説】」の話をしてみました。
参考になれば幸いです。
では、また。
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